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2018.01.25
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【保存版】大学進学にかかるお金、教育ローンと奨学金制度の基礎知識

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進学先によって異なる学費

高校卒業後の進学先を検討する際には、
進学資金がいくら必要なのかを確認することが大切です。

せっかく試験に合格しても、入学金が払えず入学できない家庭や、
学費が払えず途中で大学を中退する家庭がたくさんあるのです。

入学金や授業料などの納付金は、大学等のホームページに記載があります。
不明な場合は、学校に直接問い合わせると詳しく教えてくれます。

国立大学の学費は法律で決まっており、年間約55万円です。
四年間で合計240万円弱となります。

かつては国立大学の学費は非常に安かったのですが、
現在は私学の半分程度と極端に安いわけではありません。

国立大学が250万円、
専門学校で300~400万円、
私立大学で500~600万円、
と覚えておくといいでしょう。

金額が大きいので早目に支払う準備をしておくことが大切です。
子どもが生まれてから大学進学資金500万円を18年間で準備する場合、
毎月2.3万円を積み立てることで約500万円の準備をすることが可能です。

2.3万円×12ヵ月×18年=496.8万円

毎月2.3万円貯めるのは大変ですが、
子ども手当など政府の補助もありますので、
補助を全額貯めればそれだけで200万円程度になります。

実際に貯めるのは300万円で済みます。
300万円を18年間で貯める場合は毎月1万3900円の積立となります。

学費以外にもお金がかかる

進学に必要なお金は学費だけではありません。
複数の学校を受験する場合、受験料が受験数分かかります。

入学金は入学前に支払うことになりますので、
事前に準備しておかないと、入学金が払えず進学できないという、
困ったことになってしまいます。

遠方の学校を受験する場合は、
交通費、宿泊費、食費などが複数回かかります。

遠方の学校に通う場合は、
1人暮らしをはじめることとなりますので、
敷金、礼金、家賃、生活用品一式、引っ越し代、交通費がかかります。

生活費の仕送りも含めれば、毎月の支出は大きな金額となります。
学費の安い国立大学に進学したとしても、それが遠方になると、
結局近くに私立に進学したほうが進学資金の負担が少なかったということもあります。

進学資金が不足する場合は、学生自らアルバイトをすることになりますが、
それ以前に、教育ローンや奨学金を借りるという方法があります。

国の教育ローン

国が用意している教育用の借り入れとしては、
日本政策金融公庫の教育ローンがあります。

・最高350万円まで借りることができて
・2%を下回る低金利で固定金利で最長15年の借り入れとなり、
・20日程度という短期間でお金を借りることができます。

国の教育ローンの特徴はこれ以外にもあります。
・日本学生支援機構の奨学金と併用ができること、
・国内での学費の他、海外留学費用や資格取得にも使えます。
・収入が多くなくとも、収入に応じた借り入れができます。
・奨学金では間に合わない入学金や受験費用に利用することもできます。
・高校の学費にも使えます。
・在学中は利息だけの支払いにすることもできます。
・連帯保証人は必ずしも必要ではありません。

奨学金は入学後の受取りになるため、
受験費用、入学金など入学前に必要になる資金の準備には最適です。

銀行の教育ローン

日本政策金融公庫の教育ローンを国の教育ローンとすれば、
銀行の教育ローンは民間の教育ローンと言えます。

どこの銀行でも教育ローンは商品として揃えています。
国の教育ローンに比べると金利が高く、かつ変動金利なので、
将来の金利変動により返済額が増えたり減ったりする可能性があります。

銀行によって、借りられる金額の上限が違います。
まずは国の教育ローンを借りて、不足する分は銀行から借りる、
という順番で選ぶと良いでしょう。

給与振込口座の銀行で借りるのが一般的だと考えられます。
給与振込口座以外の銀行で借りる場合は、
給与振り込みの口座を変更しなければならなくなる可能性があります。

医学部や歯学部などに入学を検討されている方は、
国の教育ローンでは学費の足し程度にしかなりませんので、
民間の銀行での教育ローンを検討することとなります。

2つの奨学金

奨学金は経済的な問題を抱えて進学が困難な学生に、進学資金を提供する制度です。
日本学生支援機構や各大学、自治体、各種団体などが奨学金を用意して、
受給者を募集しています。日本学生支援機構の奨学金は国の奨学金と言えます。

奨学金は大きく分けて、
①給付型
②貸与型
の2つあります。

給付型は返済義務のない資金提供です。
奨学金というと頂けるイメージのある方は、
給付型の奨学金だということです。

貸与型はお金を借りる制度です。
金利の支払いがあったり、奨学金自体を返済する必要があります。

奨学金の受け取り方は奨学金毎の定めによって異なります。
毎月の生活費を補う形での受給であったり、
一時金を受け取って受給完了であったり様々です。

2017年度から日本学生支援機構では、
従来の貸与型の奨学金に加えて、
給付型の奨学金がスタートしました。

本格的な導入は2018年度からとなりますが、
返済義務のない奨学金があれば、
卒業後の学生の生活を圧迫することがありません。

日本学生支援機構の奨学金は卒業後15年程度の期間で返済するため、
40歳近くまで毎月一定額の返済があり、
結婚や出産に伴う教育費の準備を妨げる懸念材料となっている側面があります。

日本学生支援機構の場合は、
無利息の第一種奨学金と、
利息付きの第二種奨学金があります。

奨学金の申請は、高校在学中に実施する予約採用と
大学入学後に申請する在学採用があります。
緊急採用・応急採用という枠もあり、家計維持者の失職・病気・死亡、災害など、
家計の急変時に奨学金の申請を行うこともできます。

日本学生支援機構の場合は、
給付型奨学金は月額2~4万円の給付があります。
貸与型奨学金は第一種で月額3~6万円程度の給付、
第二種は月額3~12万円の給付となります。

進学先の大学や住まいの地域、また色々な団体が、
未来への投資である教育について奨学金を準備しています。
奨学金の一覧などはインターネットでも検索することができますので、
必要に応じて探してみるといいでしょう。

国の奨学金は入学後の支給となるため、
受験費用や入学金には充当できません。

必要に応じて国の教育ローンや民間の教育ローンと併用することで、
上手に資金を準備することができます。

奨学金の返済について

日本学生支援機構お奨学金受け取りは、進学後に進学届を提出し、
正式に奨学生になることが必要です。

奨学生となると、毎月一定の日に奨学金が口座に振り込まれます。

予約採用の場合は、5月から給付が開始されます。
在学採用の場合は、6月以降から給付が開始されます。

入学後からの受け取りとなるため、
入学金、初年度の納付金については、
別途奨学金以外の資金準備が必要となります。

この点は、国の教育ローンや銀行の教育ローンを活用されるといいでしょう。

奨学金の振り込みが開始したら、
毎年、奨学金継続願を提出することで、卒業するまで奨学金を受け取れます。

卒業後は卒業の半年後から返済がスタートします。
3月卒業の場合は10月からの返済となります。

返済の方法は毎月返済と半年毎のボーナス返済のような返し方もあります。

貸与型の奨学金は、学生が借りることになります。
貸与型は奨学金とはいえ借金に変わりありません。
多くを借りると後で返済が苦しくなります。
将来の返済額を念頭に奨学金を申請しましょう。

卒業後返済がスタートしますが、途中で返済ができなくなると、
連帯保証人にも返済を求められることになります。

万が一延滞した場合には、
・延滞金が加算され支払が増えます。
・個人信用情報機関に支払い遅延の履歴が残ります。
→住宅ローンが一時的に借りられなくなったり、クレジットカードが作れなくなったりします。
・長期延滞をすると一括払いを求められ、裁判所を通じて財産を差し押さえられることがあります。

奨学金の返済が厳しくなったら

返済が難しい場合は、奨学金返還相談センターに連絡し、
今後の返済について相談しましょう。

災害、病気、失業、経済的困難などの理由がある場合は、
減額返還制度、返済期限猶予制度など救済措置があります。

教育資金は親の責任?子どもの責任

これまで、教育ローンと奨学金を見てきましたが、
いずれにせよ計画的に事前準備をすることができれば、
必要のない制度です。

しかし、事前の準備が難しいからこそ、
教育ローンと奨学金があるのです。

親の立場からすると、将来住宅ローン以外に教育ローンという形でお金を借りることは、
できれば避けたいでしょう。
それは子供も同じです。卒業と同時に数百万円の借金があれば、
返済するには大変な苦労があるでしょう。

国からもこども手当ということで現金が支給されますが、
もらえるものはきちんと貯めておくことで、
学費の実質的な負担は減らすことができるのです。


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