過激なタイトルなのですが、実はこの問いは私がFP協会の研修の冒頭に言った言葉なんです。
FPジャーナルの2018年1月号にも掲載されたため、
ネタ探しのマスコミ関係者の目に留まったのか、ニュースのコンテンツにもなっているようです。

 

日本にミサイルが落ちたら保険金はもらえるのか?

 

なぜそんな問いかけをしたかと言いますと、ちょうど北朝鮮がミサイル発射実験を繰り返しており、
日本に破片などが落ちかねないと考えていたのですが、
そういえば、生保と損保で戦争に関しての考え方が違うので、
整理をしようと思って自分でも確認したからなのです。

 

研修にふさわしい問いではなかったかもしれませんが、
会場はざわつきましたので、効果は合ったものと思います。

 

さて、それでは実際にミサイルが自分の家に落ちてきたら、
保険はもらえるのか?死んだら死亡保険金は受け取れるのか?
という事を考えたいのですが、
2018年2月初旬時点での状態であれば、
今の状態であれば生命保険は受け取れるでしょう。

 

損害保険は微妙です。

 

何故かというと、損害保険の約款では武力行使による損害は免責と謳われているからです。
ここで微妙な感じがするのは、今の北朝鮮はミサイルを発射実験しているにすぎません。
明確に攻撃の意志は無いわけです。

 

実験中にたまたま日本に落ちた。あなたの家に落ちた。あなたに当たった。
面積が適用できるか断言できません。

 

そして、日本は平和憲法を持つ国です。
戦争状態に突入することはあるのでしょうか?
これもわかりません。

 

しかし、ひとたび戦乱が起これば、
殺し合いが始まるのですから、そのような事態は生命保険が想定しているはずがありません。
あくまでも自然な死亡を想定しています。

 

戦争(殺し合い)に保険を掛けることはそもそもできない。

 

ですから、今後日本と北朝鮮の関係、アメリカと北朝鮮の関係次第では、
生保も損保も支払われない事態になることも考えられます。

 

そんなときはどうすればいいのでしょうか?

 

答えは簡単です。リスクマネジメントの世界では、
リスクの少ないところに逃げればよいという考えがあります。

 

昔でいうところの疎開です。

 

戦争状態に突入するとしたら、
日本では再び集団疎開が行われるでしょう。

 

ミサイルが落ちないところに逃げる。
これこそ保険がなくても問題ないようにする手段のひとつです。

 

ミサイルというありがたくないきっかけですが、
これを機会に人が現代社会に生きるという事のリスクを再認識いただければ幸いです。