NPO法人 日本ファイナンシャルプランナーズ協会の公式サイトによると、
「信頼できるFPの選び方」として
1、FP資格を持っているか?
2、得意分野は?
3、相談したい分野の相談経験はあるか?
4、相談料はいくら?
5、どんなネットワークを持っているか?
とありました。今回は3、相談したい分野の相談経験はあるか?について
これはとっても重要です。
(1)、経験の有無
(2)、経験値の高さ
(3)、相談の質
これはホームページには出てきません。
1つ目は経験の有無ですが、
弊社でもたまに初めて出くわす相談があります。
そんなときは・・・
正直なところ焦ります。
ですが、よく聞いてみると、
意外と整理しやすかったりします。
また、お客様と一緒にインターネット検索をすることもあります。
すると、知識や解決方法が掲載されていることがほとんどです。
これは何を意味しているのでしょうか?
情報は探せばあります。
選択肢も無数に探せます。
しかし、お客様は
情報が何を意味しているのか、
情報をどう解釈すればいいのか、
情報は自分にとって役に立つのか、
情報は自分に置き換えるとどうなるのか、
などがわからないのです。
だから専門家(プロ)が必要なのです。
まったくの未経験ではお話にもなりませんが、
専門家は未知の分野であっても、
既知の分野の応用や経験値で補うことができるのです。
2つ目の経験値の高さですが、
これは、アタリのつけやすさと言いますか、
質問や状況からどんな問題がありそうか、
事前に察知することで、
必要な情報にたどり着く速さや正確性が変わってきます。
数は多いに越したことはありません。
3つ目の相談の質ですが、
非常に見えにくい要素です。
よく、年間●●●件の相談に乗りました!
と言っている方がいらっしゃいますが、
多すぎませんか?
と感じるFPがいます。
きっと、相談時間が短いんでしょうね。
相談時間が短いと何が問題かというと、
信頼関係が築けないのです。
信頼関係が築けないと、
定性情報が取得できません。
いわゆる気持ちや考えの部分。
年間100件の相談を受けても、
1回の相談時間が1時間だったら、
100時間のサービス提供であり100時間の経験なのです。
ですから、1回の相談にどれくらいの時間がかかって、
コンサルティングフィーはいくらか、これが問題なのです。
時間の切り売りサービスを提供していると、
お客様の生活の質も上がりませんし、
FPの提供するサービスの質も上がりません。
ですから、相談料というキーワードが罪作りな気がします。
ファイナンシャルプランニング自体は
例えばエクセルが使えれば作ることができます。
エクセルが使えない人はエクセルの勉強から始める必要がありますが、
いつかは使えるようになって、
将来設計ができるようになるでしょう。
私たちの仕事は一部では代行業でもありますが、
ほとんどの部分は非代行業なのです。
数字に強い男性は、FPを代行業として見ているようなので、
自分でキャッシュフロー表を作れるから、
FPなんて必要ないという方もいます。
情報も定量的な数値情報しか提供しない方が多いです。
一方で女性は、FPを相談相手というかカウンセリングの相手とみますので、
自分の内情をさらけ出します。すると、FPとの対話が始まります。
お客様は内省が始まります。自分だけでは気づかなかった自分自身と向き合って、
新たな自分を発見します。
自分一人では決してたどり着けないプロセスを経て、
相談前よりも、さらに良い人生を始めることができるのです。
執筆 高橋成壽